ダイエット・『結果にコミット〜動物臨床医学会発表を終えて〜

 

ダイエット・『結果にコミット』

〜動物臨床医学会 発表を終えて〜

 

今回の発表演題は 「運動不耐性小型高齢犬の短期減量プロクラムの一例」

 

チワワの9歳の男の子の28日間集中ダイエット記録です。

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目標は「肥満で苦しい呼吸を楽にして、スタスタ歩けるようになること!!」

結果にコミットして頑張りました。

 

もともと気管虚脱(呼吸のたびガーガーと音がする、いつも開口呼吸している 眠る時も苦しそう)の傾向もあり心臓にも雑音が、、、。

 

家の中でもヨチヨチ歩くのがやっとの状態でした。

開始前正面

 

〜呼吸も苦しそうな状態でした〜

もちろん、食事管理でカロリー制限もしていましたが、全く運動が出来ない状態なので体も浮腫んで便秘がちに。

開始前横jpg

 

〜立っているのがやっとの状態でした〜

ダイエット作戦する前は、2〜3日に一度コチコチの便が少量出る、という状態でした。

レントゲン検査をすると、お腹の中は硬くなった便が沢山残っていて、小腸〜直腸までガスが発生していました。

レントゲン

 

〜お腹にガスと便秘〜

肥満は一種の代謝障害病と言われるほど、たくさんのファクターが複雑に絡んでいます。

 

食べるカロリーを制限するだけでは全身状態を良くすることは出来ないと診断し、飼い主さんと話し合いの上、入院管理による短期集中ダイエットを実施しました。

 

今回は便秘とガス抜き、血行改善、体力をつけることをイメージしてプログラムを組み立てました。

便秘・ガス抜きは菊芋ハーブミックスを選びました。

菊芋は天然のインスリンと言われるイヌリンが豊富な食べ物ですが、今回使用したものはハーブと混和しているので嗜好性も良く、サクサクと美味しそうに食べてくれました。

このハーブミックスを食べると、ほとんどの子が便通が良くなりガスが良く出るようになります。

 

実はこの菊芋、完全無農薬で作っています。

コンパニオンプランツ(共生植物)と一緒に仲良く育っています。畑にはミミズがいっぱい。

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〜菊芋の収穫〜

畑の話は長くなるので、次回にまた。

 

もともとウサギの鼓腸症に使って良いですよ!!と使っている先生からも評判がよかったので、迷わず選択しました。

 

次は血行改善。

 

浮腫みやすく、血行が悪いと、腸も肝臓も心臓、腎臓の働きも悪くなります。

負担を少しでも軽くするために選んだのはPリキッド

これは小豆から作られていて、オーガニックのレスベラトロールが入っています。全く添加物が入っていないので、体にも優しく、腎臓、心臓が悪い時治療保助として使用実績があったので、今回も選択しました。

 

液体なので、フードにかけるだけで、あげるのに苦労が無いのが魅力です。

 

後は溜まっている脂肪を燃焼するだけの体力が必要です。

良質のたんぱく質は脂肪燃焼のためには必須です。

 

ただ高齢犬の場合、熟成していない肉を大量に食べると、それを消化、燃焼するだけの胃の力、体力がありません。

そこでワンサンテ(鹿肉ソーセージ型サプリ)を選択しました。

ワンサンテは、鹿肉を長期熟成したものを100%使用しており、添加物を一切使用していないのが特徴です。

スイカ、ドクダミ、カラバッシュ、カルダモンなど、排泄を促すハーブの配合が体力アップに繋がるよう考えられています。

 

いままで食べていた食事に加えたので、お腹いっぱい食べることが出来る新しいダイエットのチャレンジです。

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〜食事内容 ダイエット始めて食べられる量が倍以上に増えました〜

高齢になると筋肉量が減ってしまうのも、肥満の原因といわれています。

また、高インスリン血症も併発していたので、本当に緊急性のある状態だったと思います。

 

 

全く歩けないからといって、運動は血行を促す上で大切。

食後の軽い運動は、血糖値のコントロールにもつながるので

今回は炭酸泉に入浴、オイルマッサージを運動の代わりに取り入れました。

 

炭酸泉は血行を促し、血中酸素濃度も上がり、末梢血管も開くことで血圧のコントロールにも良いのです。

 

オイルマッサージは、アーユルベーダの手法で経絡に沿ってリンパ液を流すよう実施しました。

 

 

 

このメニューで、スタートしたところ、2日目には大量の排便。

その後は毎日出るようになり、7日目からは1日2回、定期的に出るようになり、お腹のガスもすっきりしました。

 

これだけでも、押し上げられて苦しかったお腹も凹んで、呼吸が楽そうになりました。

 

28日間、何度か停滞期がきました。

これは、脂肪を燃焼するとき肝臓に負担がかかるので、ゆっくり進めてほしいという体からのメッセージなのです。

 

1度目の3〜4日の停滞期には、炭酸泉の入浴時間を5分✖︎3回に増やすことで抜け出しました。

 

2度目の停滞期には、脂肪燃焼を促すハーブと共に良質のたんぱく質をたっぷり含んだワンサンテを2倍に増やすことで抜け出しました。

 

停滞期を乗り越える際、我慢するのではなくもっと食べられることが今回のプログラムの特徴です。

 

これがダイエット記録です。

 

体重グラフ

 

終了時には、

高かった中性脂肪も正常値となり、

高インシュリン血症も改善されていました。

 

一番おどろいたのは、歩くのも

やっとだったのに、足の筋肉もしっかりついてスタスタと走ることが出来るようになったことです。

 

通常のカロリー制限ダイエットでは、どうしても筋肉量も減少してしまうため

リバウンドしやすい体になってしまったり、肝臓に負担がかかって皮膚がたるんで皮だけ残ってしまうなど、問題も発生しやすいのですが、この方法では
*筋肉量は増えたと思われる。

(フラフラして歩くこともやっとだった子が、家に帰ってからソファーに飛び上がるほど運動能力が向上していることから)

  • お腹いっぱい食べ続けているので、リバウンドもなし
  • しっかり食べているので、体力もつき燃焼しやすい体になった
  • 中性脂肪、血中インスリン濃度が正常化
  • 皮膚のタルミも出ずに、毛量・毛艶も改善した

 

終了時正面

 

終了時横

〜28日後 プログラム終了時〜

症例発表では、

メタボリックシンドローム(高血圧、糖の代謝異常、脂質代謝異常、運動器障害)を治療する上で食事管理が大切なことを証明したかったので、そこはしっかり主張してきました。

 

今後は加えた成分を定量したり、血中濃度を測るなど、データを積み重ねていきたいと思います。

家に帰ってからも、食生活も入院中と同じで満腹食べていますが、リバウンドはしていません。

3ヶ月後横

 

〜3ヶ月後〜

我慢しない、お腹いっぱい食べて、ゆっくり休養をとって痩せる!

 

動物版RIZAPじゃないけれど、このダイエットプログラムも結果にコミットしています。